日々の学び:本多静六『私の財産告白』

人生の最大幸福は職業の道楽化にある。〜職業を道楽化する方法はただ一つ、勉強に存する。努力また努力のほかはない。

長谷川リョーさんのnoteで見かけて拝読。『サイコロジー・オブ・マネー』を読んだ理由と同じく、フリーランスとして生活しているとどうしても金銭的な不安が付き纏う。ただ実際に読んでみると、マネー関係の話が7割、残りの3割は仕事術だったので読んで得した感じがあった。

「人生即努力、努力即幸福」という座右の銘を抱え、大学教授のみでありながら引退後は数億円の多額の寄付をし、隠居生活を送った狂人本多。マネー関係の話は、①給与の4分の1とアルバイトを貯金して「雪だるまの芯」を作り、②溜まったら「投機」ではなく堅実な「投資」、このシンプルな二つに尽きる。

好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時期を逸せず巧みに繰り返すよう私はおすすめする。

コロナ禍の金融市場の変化にも当てはまるような真理を大昔に言っているのだから凄い。後半からは溜めた財の減らし方=幸福論的な話に帰着する。要は金よりも精神向上が大事だから生活水準を簡単に上げるな、という凄まじい話であった。

一杯の天丼を一杯だけ注文して舌鼓を打つところに、本当の味わいがあり、食味の快楽がある。

後半は仕事術に近い話、特に『佐久間宣行のずるい仕事術』に近い内容が多くて笑ってしまった。本多の”人間的サラリーマン訓”をざっくり説明すると、
・一人で利己的に儲けようとしないこと。
・部下には責任と裁量を与え、褒めて伸ばすこと。「知らぬ顔」ができるようになるとベスト。
・正論を振りかざし過ぎず周りに配慮すること。
・極端な謙遜はしないこと。然るべき評価は然るべきものとして受け取る。
・仕事を一生懸命やる。名利は与えられるべきもので、求むべきものではない。

それゆえ、私は体験社会学の一章としてこういいたい。「失敗なきを誇るなかれ、必ず前途に危険あり。失敗を悲しむなかれ、失敗は成功の母なり。禍を転じて福となさば、必ず前途に堅実なる飛躍がある」と。

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