日々の学び:モーガン・ハウセル『サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット』


長谷川リョーさんのnoteで見かけて積読になっていたものを消化(kindleではあるが)。フリーランスとして生活しているとどうしても金銭的な不安が付き纏うのもあり、タイトルに興味を惹かれていた。

某芸人の本のような節約して貯蓄率を上げろとか、インデックスファンドとか使えとかそういうありきたりなHow Toは主題ではなく、お金に付き纏う心理学を説明してくれている。金融の勉強本と言うより、金融に関する行動経済学的な内容だ。将来に対する金銭的な不安があったとして、それに対する付き合い方の例が多い。そして何より、貯金の話だけをしているというより、キャリアに繋がる話が多くそちらの方が個人的に勉強になった。

「何事も、見かけほど良くも悪くもない」

『確率思考』で取り上げられたように、未来は過去の延長線上はなく、世界は白黒ではっきり表せない。大量の不確実な変数とグレーな確率が支配している。いくつか本書で出てきた内容をまとめると、

サバイブ – “有能であること”と”生き延びること”、”裕福になること”と”裕福であり続けること”は違う。
テールイベント – 結果の分布図の最後尾の部分、つまり少数の事象が結果の大部分を占めること。
悲観主義 – 信頼も金融も、成長は複利によって大きくなるが時間がかかる、一方で損失は一瞬で起きる。
合理的vs数理的 – 人は最善策ではなく、自分が納得する方法を選ぶ。

貯蓄も仕事も不確実の世界であり、悲観的になりすぎず「2つか3つのテールイベント」を抑えておくことが大切なのだろう。自分のキャリアは過信しないようにしたい。

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