日々の学び:木崎伸也『ナーゲルスマン流52の原則』


ブンデス最年少監督としてホッフェンハイムで監督デビューしてから、RBライプツィヒ、バイエルンと今一番熱い若手監督ナーゲルスマンのピッチ内外=サッカーと仕事論の原則をまとめた本。footballistaを長らく読んできたので、目新しい内容はなかったがまとめ本としては良いと思う。

近年ラグビーチームでも「ハーフスペース」の概念を活用とする人は多いが、「5レーン理論」ばかりに気を取られてるというのが個人的な感想。タッチライン側にウィングが張るがボールが移動する間に守備ブロックがスライドしてしまう、と言うのはサッカーでもラグビーでも共通して見られる事象だ。ゲームのインテンシティが指数関数的に上がっている現代スポーツで、「ボールは人より早い」は大事な主原則でなくなってきているように感じる。そう言う意味で「狭いポジショナルプレー」と「ボックス占拠」の考え方はアンチテーゼとして、また理詰めで考えた結果として自然であり合理的で、ラグビーの次のトレンドになるのではないだろうか。

「『練習しからやらなきゃ』という思考停止に陥らせてしまう恐れがある。選手にとっても、パターン練習はつまらないだろう。退屈は学習の最大の邪魔だ。日常的に同じ練習をしていると、そこから学べることはほとんどなくなってしまうよ」

練習-ゲームを分析する人間の姿勢としても、「学習」を日々続けていく上でもこの考えを大切にしていきたい。

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