日々の学び : 田中志『情報を活用して、思考と行動を進化させる』


一応”アナリスト”ではあるので、分析に関する本も定期的に読むようにしている。数学的な本かコンサルの本になりがち。そんな中で拝読。

“巨人”を味方につける
という言葉から始まり、如何に「車輪の再発明」を防ぎ”情報”収集・活用していくかということが書かれている本。 そもそも情報とは何か。
・データ(数字や文字の羅列)
・インフォメーション(整理されたデータ)
・インテリジェンス(意味付けされたインフォメーション)
に分けられると言うことで、データやインフォメーションをインテリジェンスに変えていくこの加工を”分析”と呼ぶ。『イシューから始めよ』しかり、問いのない分析は分析ではないという話が出てくる。ここまでは面白かった。
インテリジェンスへ変えていく”分析”は、カスタマーによる情報要求から始まると出てくるがここは「確証バイアス」あるあるのコンサルだなあという感想を抱いた。本書中盤〜終盤はGoogle検索の使い方含めたデータとインフォメーションの集め方の話が中心になってくる。コンサル本としてはきっと良い本なのだと思う。
最後に出てくる、「鳥の目・虫の目・魚の目・コウモリの目」の話は抽象化されていて非常に勉強になる表現だった。
鳥の目:鳥が空の上から地上を見つめるように、情報を俯瞰して捉える
虫の目:小さく一歩を踏み出す虫のように、情報の細部や継ぎ目を見逃さない
魚の目:水の流れの中で生きる魚のように、時間や集団の流れを追う
コウモリの目:天井からぶら下がるコウモリのように、逆の視点から情報を見る
具体的な手法の話は少し自分の実務の役には立ちそうになかったが、抽象化された話は面白い本だった。

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