日々の学び : 千葉雅也『現代思想入門』


本サイトでは”現役スポーツアナリスト”の「日々の学び」をブログとして書き残していきます。

『勉強の哲学』から始まる三部作の二作目とのことで拝読。

フーコーやソシュールといった一部の思想家と思想については高校・大学で学んだもののドゥルーズは「なんか千葉雅也はよくドゥルーズっていうなあ」ぐらいの感覚しかなかったため、入門書として完璧だった。何より哲学者の紹介順が歴史順ではなく「脱構築」というテーマに沿っているため、哲学の変遷がかえって理解しやすい内容になっていた。これを踏まえてドゥルーズの入門書を読もうと思う。

最近哲学には何か人生を生きることを楽にしてくれるエッセンスがあるように感じることが多い。「中動態」にせよ、読み終わった後に少しだけ胸のつっかえがなくなる感覚がある。先駆者が考え抜いてくれたことの恩恵だ。

善と悪を分け、有用と無駄を分け、清潔と不潔を分け、愛と憎しみを分け、そこでの選択の迷いや希望や後悔をあれこれ語るのが「物語」であり、典型的な近代的小説の構造です。
しかし現代思想は、そういった物語の水準にとどまっていては見えないリアリティが世界にはあるということを教えてくれます。

千葉雅也『現代思想入門』

世界は謎の塊ではない。散財する問題の場である。
底なし沼のような奥行きではない別の深さがある。〜我々を闇に引き込み続ける謎ではない、明るく晴れた空の、晴れているがゆえの謎めきです。

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